2023年秋田巡礼 ゴミス神父による霊的講話1 ロザリオ

ソース: FSSPX Japan

2023年5月3日秋田巡礼霊的講話1 ロザリオ

「悪魔の告白:聖母こそが我らの敵、破壊、混乱だ。キリスト者よ、よく聞け、聖母は全能だ。」

聖ピオ十世会司祭:ゴミス神父様
同時通訳 聖ピオ十世会司祭:トマス小野田圭志神父様


親愛なる巡礼者の皆さん、今日、わたしは皆さんとともにここにいることができて、とても名誉でありますし、喜びであります。小野田神父が、わたしを秋田巡礼に誘ってくださったので参加することができました。特に、今年はメッセージの50周年なので、この特別の機会に、皆さんとともにこの50周年を祝うことができて嬉しく思います。

今回わたしが皆さんにお話ししたいと思うのは非常にプラクティカル――実際的なもので、特にマリア様がわたしたちにくださった準秘跡について皆さんにお話ししたいと思っています。

その準秘跡というのは、わたしたちの聖化のためにわたしたちが聖なる者となるために与えられたものもありますし、あるいは霊魂を救うために一人でも多くの人に伝えるためのものもあります。
そこで、特に4つの準秘跡について、4つの講話に分けて、皆さんにお話ししたいと思っています。

まずこの第一のお話では、ロザリオについてお話ししたいと思います。

「神父様、ロザリオは知っていますよ!ロザリオでしょう。わたしはね、何千回も唱えていますし、それから、もうね、何度も何度もその話は聴きました!」

ハイ、よく知っています。でも、わたしたちがマンネリ化を防ぐためにも、わたしたちはこのロザリオがどれほど美しいか、あるいはどれほど素晴らしいものか、またその実りがどれほどのものかということを、よく知らなければなりません。それをこれから皆さんと一緒にみてみましょう。

そこで、3つ、話をしたいと思います。

一つは、このロザリオがいったいどれほど素晴らしいものであって、どこに起源があるのか、どうしてわたしたちはロザリオを持っているのかについてのお話しです。天からきたそのお祈りの素晴らしさについて皆さんにもう一度思い出して頂きたいと思っています。
それからまた、ロザリオとはいったいどんなお祈りなのかということと、これが本当に天の祈りであるということを、皆さんに知って頂きたいと思います。特に、現代のわたしたちにとって有益であって役に立つものである、ということを知ってください。
それから、最後に例をあげます。いろいろな例があるのですけれども、そのロザリオでどれほど多くの御恵みを受けるかということを、皆さんに例で示したいと思います。

【ロザリオの起源】
まず、ロザリオの素晴らしさについてお話しします。天からの起源を持っている、ということをお話しします。

ロザリオ――どうしてロザリオという名前がついているのでしょうか?

それは、ローザ、薔薇、というお花の名前から来ています。なぜかというと、昔、古代から、カトリック信者は、マリア様へのお祈りを、「バラの花びらを撒いてマリア様を讃える」という意味で、このお祈りをもってバラの花びらに替えるという習慣があったからです。特に、どんなバラを…どんなお祈りのお花を…捧げるか、ということについては、大天使聖ガブリエルが言った“めでたし”の、マリア様に対する最初の挨拶の言葉を、何度も繰り返して唱えて、(それを)バラの花に替えていました。そこからロザリオという名前がとられました。

特に有名なのは聖ベネディクトで――6世紀の人ですけれども――聖ベネディクトは、150回めでたしのお祈りを唱えて150の詩篇にかえていました。

でも、本当に全世界にこの信心が広まったのは、マリア様ご自身が、聖ドミニコに13世紀に特別にお現われになって、「このロザリオのことを説教しなさい。そうするとあなたたちは、特に異端の撲滅に対して勝利するでしょう。」とお願いされてからです。

聖ドミニコは、特にアルビ派と言われている異端を、ロザリオの祈りをもって撲滅しました。ロザリオが、非常に効果があるお祈りだということがわかります。

マリア様は、その後、いろいろなすべての機会を使って、ロザリオの大切さをわたしたちにお知らせしようとなさいました。

たとえば、福者アラン・ド・ラ・ロシュという15世紀の福者は、「ロザリオを、もう一度熱心に、皆が唱えるように」と、マリア様から送られました。

また、聖ピオ五世は有名な方で――『クォー・プリームム』を発布されて聖伝のミサのためにこれは絶対に変えてはいけないとおっしゃった方で皆さんご存知かと思いますけれども――トルコのイスラム教徒がヨーロッパに侵略してくる時の「レパントの海戦」で、ロザリオをもって大勝利を起こしました。10月7日勝利の日に、勝利の聖母——ロザリオの聖母の祝日を作った方です。

またその後も、マリア様は、現代ご出現になったその有名なご出現の時には、必ず「ロザリオを祈るように」 とお願いされました。

たとえば、最も有名なのは、ルルドとファチマです。特にファチマでは、マリア様はシスター・ルチアを通してこうおっしゃいました。「わたしたちが、ロザリオを通してお恵みを得ることのできないものは、なにもありません。どのようなお恵みでも、ロザリオを通して祈るならば得ることができます。」と約束してくださいました。

マリア様のロザリオは、マリア様ご自身がその重要さを何度も何度も繰り返し強調されたこともそうですけれども、そのお祈りそれ自体も、天からのものです。なぜかというと「天にまします」はわたしたちの主が教えてくださったものですし、「めでたし」も大天使聖ガブリエルが、あるいは聖霊に満たされた聖エリザベトがおっしゃった祈りであるからです。

いったいではなぜ、この天的な天からの祈りであるロザリオは、これほど重要なのでしょうか?

なぜかというと、ロザリオの中にはカトリックの信仰がすべて凝縮しているからです。いってみれば、カテキズムのお祈り版であり、あるいは、使徒信経のイメージ化のお祈りとも言えるものだからです。

なぜかというと、この中には、原罪についても、三位一体についても、ご託身についても、贖いの業についても、わたしたちの主のご復活あるいは天国があるということも、そして天国にわたしたち皆が招かれているということも、あるいはわたしたちの主が真の王でありマリア様もその元后であるということも、苦しみの必要性、祈りの必要性、罪がどれほど悪い結果をもたらすかその邪悪さ、あるいはわたしたちの霊魂がどれほどの価値で贖われているかなどすべてが含まれており、このような非常に大切な教え・カトリックの最も基本的な教えをわたしたちに黙想させて思い出させてくれるからです。
特に、この現代の信仰の危機の時代には、このロザリオの祈りによって、わたしたちがそれを思い出すことが非常に大切なのです。

このロザリオを祈ることは、ただ信仰の告白だけではありません。信仰以外に、道徳、倫理について、わたしたちがしなければならないこと、わたしたちが実践しなければならないこと、その諸徳についてわたしたちに教えています。

●謙遜の徳——この謙遜というのは、わたしたちの霊的な生活の基礎をなすものですけれども、マリア様のご謙遜あるいは天主のご謙遜を黙想します。
●愛徳——たとえば、マリア様が聖エリザベトを訪問された時の愛について、隣人愛について黙想します。
●清貧の徳——主の御降誕のことを黙想しながら、どれほど主が清貧であったか黙想します。
●従順の徳・掟を守る徳——天主ご自身あるいはマリア様は、罪の無い御方であったにも関わらず、本当ならばその義務はなかったにも関わらず、神殿に奉献をされたということでお示しになられたその従順を黙想します。

このようにロザリオを通して、現代では忘れられている、あるいは軽蔑されている、現代では無視されているいろいろな徳について、その素晴らしい徳について、わたしたちは黙想することができますし、またそれを実践するお恵みを頂きます。この信仰を告白すること、徳を実践することによって、わたしたちは霊魂を救うことができます。
 
ですからロザリオは、ドグマの要点をまとめたものあるいは美徳の聖徳の要点をまとめたのみならず、これを合わせて非常に単純なやり方で非常に誰もが理解し易いやり方で、そしてどこの国の人でもどの時代の人でもそれをよく把握することができるやり方で、それを15の場面に分けてわたしたちに提示してくれています。

これほど普遍的で、これほど時代を超えたものはありません。福音の時代から世の終わりまで、誰もが理解できる、誰もが祈るべきものです。ですから、これは単なるお祈りというよりは、これこそがまさに本物の祈りともいわれるべき祈りなのです。

では、ロザリオが天からの起源を持っているということ、そしてロザリオの祈りがいったい何なのかということをみてから、どのような実りがあったかということをみてみます。

特に、今からわたしが申し上げることは、聖グリニョン・ド・モンフォールの『ロザリオの秘密』という本からとったものです。まず、霊的な実りについてみてみます。アラン・ド・ラ・ロシュという人はこう言っています。

●信仰を失った女性が、キリスト教生活に立ち戻ることができた。
●高利貸しで非常にケチな男が、ロザリオを祈ることによって非常に寛大な人に変わった。
●非常に有名だった悪名高い冒涜者が、ロザリオを唱えることによってこの悪を捨てることができた。
●信仰を棄ててしまった者が、また信仰を取り戻して改心した。
●天主を冒瀆して悪魔に身を売っていた者が、ロザリオによって真の信仰、真の宗教、カトリックの熱心な使徒となった。
●非常に大きな大罪を犯して、もう罪の赦しを受けることができないと思い絶望に陥っていた者が、ロザリオによって正しい道に戻ることができた。

これらはみなロザリオによるものであり、アラン・ド・ラ・ロシュご自身がその目撃者です。アラン・ド・ラ・ロシュという人はロザリオの道具として働きましたけれども、このようなことを「私は見た」と証言しています。

あるいは、聖グリニョン・ド・モンフォールは、「秘密の112番」にこんなことを書いています。
●ロザリオの祈りをずっと続けて堅忍していたところでは、特に成長して、どんどん聖なる者となっていった。
●ロザリオを捨ててしまった者、ロザリオを最初はしていたけれどもそれからあとでは怠ってしまった者は、結局は信仰さえも道徳さえも捨ててしまった。
聖グリニョン・ド・モンフォールは、ロザリオのお祈りを説教して回っていたのですけれども、このようなことを見たと書いています。

ですから、マリア様はこうおっしゃっています…これから申し上げることはマリア様の言葉で、マリア様がアラン・ド・ラ・ロシュに話された言葉です。

「誰でもわたしのロザリオを敬虔に唱える人、そして玄義を黙想しながら唱える人は、たとえ、彼が罪人であったとしても改心するでしょう。そして、もしも彼が義人であるならば、彼は、聖寵においてますます聖化するでしょう。わたしは、彼の慰めとなるでしょう。そして、彼の人生の間、光となるでしょう。特に人生の終わりの時、死の時には、わたしは彼を助けます。彼は、秘蹟を受けること無しに死ぬことはないでしょう。わたしは、すぐに彼を煉獄から助け出し、そして、天国の偉大な栄光を享受するようにさせるでしょう。」
と、このようにマリアさまは言っています。

皆さんも、ロザリオによって、多くの霊的な御恵みを受けたと思います。わたしもそれを約束します――というよりも、わたしではなくてマリア様ご自身がそのことを約束されています。ですから、この約束に間違いはありません。必ず成就します。

では、世俗的な物質的な御恵みについても、少し例をあげてみます。実はシスター・ルチアは、マリア様からこういうふうに言われたと話しています。

「ロザリオによって、どのような問題であっても解決できないものはない。どのような必要なものがあったとしても、健康であったとしても、金銭的なものであったとしても、あるいは子どものことであったとしても、家族のことであったとしても、ロザリオにすべての解決策がある。すべてのことが、全部がロザリオによって解決できる。」このようにマリア様がおっしゃっています。

ですから、マリア様のこの言葉を信頼してください。マリア様のロザリオに信頼してください。15分、ロザリオのお祈りを黙想しながら唱えてください。

では、ロザリオがどれほど敵に対して力があったかということについてのことを、聖グリニョン・ド・モンフォールはつぎのように言っています。これは、聖ドミニコの生涯についての伝記からとったものであり、『ロザリオの秘密』の[101番]に書かれたものです。

聖ドミニコが、カルカッソンの近くでロザリオについて説教をした時に、異端のアルビ派の悪魔に憑りつかれた者が聖ドミニコのもとに連れてこられました。聖ドミニコは、約1万2千人ほどいる人々の前で祓魔式の儀式を行ないました。そして、この悪魔に憑依された者は、聖ドミニコの質問に対してこのように言わなければなりませんでした。

第一のポイントは、「自分の憑依された身体には、一万五千の悪魔たちがいる。」ということです。なぜかというと、このアルビ派の男は、ロザリオの15玄義を攻撃したからです。

第二のポイントは、「聖ドミニコがロザリオをもって説教すると、悪魔と地獄のすべてに恐ろしい恐怖を与えた。」ということです。聖ドミニコは、この世で最も悪魔から憎まれている者です。なぜかというと、悪魔の手から、ロザリオの信心をもって多くの霊魂たちを奪い取ってしまったからです。

悪魔が言った最後の点は次のようなことでした。聖ドミニコにどのようなことをしてどのようなことを言ったかというと…聖ドミニコはロザリオを憑依された男の首の周りにつけて、そして「天国で一番悪魔たちが恐れている聖人は誰か、名前を言え!」と言いました。そしてまた、「人間によって最も愛され、最も崇敬されるべき者はどなたであるかということを言え!」と言いました。しかし悪魔はそのことに答えようとはしませんでした。しかし聖ドミニコが跪いてロザリオをお祈りして、何度も何度も悪魔にその同じ質問をしました。しかし、悪魔はなかなかその答えを言おうとはしません。

聖ドミニコが長いロザリオやお祈りをしていると、ついにマリア様が天使たちを連れてお現われになりました。

マリア様が「わたしの僕(しもべ)である聖ドミニコの質問に答えなさい」と悪魔に言うと、悪魔は「マリアこそが私たちの敵だ。マリアこそ私たちの破壊だ。聖母こそがわたしたちの混乱だ。なぜあなたは、天からわたしたちを苦しめるために来たのか。」などと言いました。
そして、
「おお、キリスト者よ、よく聞け。このキリストの母は全能であって、聖母の僕(しもべ)たちが地獄に堕ちるのを邪魔することができる、堕ちないようにすることができる。聖母は、ちょうど太陽のようであって、悪魔の暗闇とたくらみをすべてこの暗闇をなくすことができる。マリアは、すべての悪しき計画を明らかにして、そしてわれわれの網を砕き、そしてわれわれの仕掛ける誘惑を全く無駄にすることができる。」
悪魔たちはこう言います。
「われわれは、もしもマリアに対する奉仕を続ける者がいるならその者は誰も地獄に堕ちることはないというふうに言わなければならない。聖母がされるのがたった一つのため息であったとしても、それは、聖三位一体にとってはすべての祈りを合わせたよりも価値がある。すべての聖人たちの願いとそして祈りよりも価値がある。われわれは、すべての天国の聖人たちを集めたよりも、マリアたった一人を恐れている。そしてわれわれは、聖母の忠実な僕(しもべ)に対して、いったいなにもすることができない。」
そして次のようなことを、悪魔が告白しました。
「もしも“マリアの野郎”がいなければ、そしてその“マリアの野郎”が、われわれの努力と計画を邪魔しなければ、われわれは教会を転覆させ破壊することがもうとっくの昔にできていたはずだ。そしてすべての教会の位階制度を誤謬と不忠実に陥れることができていたはずだ。そして更に言うなら、ロザリオを唱える者は誰も地獄に堕ちることはできない。マリアがそのような忠実な信心深い者に本当の改心の痛悔の心を与え、そして告白の御恵みを与え罪の赦しを与えることができるからだ。」と言いました。

そして、聖ドミニコは、悪魔にそう告白させた後に、皆に対して、ロザリオを非常にゆっくり信心深く唱えるように勧めました。そして一つ一つ“めでたし”を唱えるごとに、1万5千の悪魔に憑りつかれた男から、一つ一つ悪魔が出ていくのを見ました。ついに、この悪魔つきは、すべての悪魔から解放されて、そしてマリア様は見えないやり方でその男に聖母の祝福を与えました。
この奇跡によって多くの人々が、特に異端者たちが改心して、そしてロザリオの信心会に入会したと言っています。

では皆さん、ロザリオに、わたしたちの生活の中の特別な場所をロザリオに与えてください。悪魔は、ロザリオに忍耐することができません。皆さんはもちろん毎日ロザリオを唱えていらっしゃると思います。黙想しながらより多くのロザリオを、より信心深く唱えるようにしてください。ロザリオが与えられたというこの機会をぜひ掴み取ってください。よりよく唱えるようにしてください。このロザリオを唱えることが私たちにとって一日の特別な時である、というようになさってください。

マリア様とヨゼフ様は、このロザリオに特別な重要性を与えています。なぜかというと、イエズス様は私たちがマリア様とともに時を過ごすことを望んでおられるからです。ですから、マリア様が私たちを聖とさせるが儘(まま)に、私たちをよく変えるようにさせるが儘(まま)になさってください。

わたしたちは、自分の手に、わたしたちを聖とする、聖徳を勝ち取るための大きな道具(ロザリオ)があります。悪魔を追い払う道具(ロザリオ)を持っています。また、必要なものを勝ち取るための道具(ロザリオ)を持っています。ぜひ、このロザリオを大切に、良く使うようになさってください。