2023年秋田巡礼 ゴミス神父による霊的講話2 スカプラリオ

ソース: FSSPX Japan

2023年5月4日 秋田巡礼霊的講話2 スカプラリオ 
聖ピオ十世会司祭:ゴミス神父様   
同時通訳 聖ピオ十世会:小野田神父様

親愛なる巡礼者の皆さん、わたしたちは、マリア様がわたしたちにくださった準秘跡についてみています。そして、準秘跡の中には、私たちの聖化のため私たちを聖とするために使われるものと、あるいは、私たちの救いを多くの人々に伝えるために使われるものがあります。



【はじめに】
特に昨日は、マリア様から頂いた特別のマシンガン――銃をみました。とても力がある、悪魔に対してとても攻撃力がある、誰でも使うことができる普遍的なそして単純な天から頂いた武器です。これがつまり、ロザリオです。そのロザリオのことをみました。これがどうしてもわたしたちの日常生活において必要であって、わたしたちの人生にとって非常に重大な地位を占めていて、どれほど私たちの人生を豊かにしてくれて守ってくれて、そして聖化する効果があるものであるか、ということをみました。

では、今日は何をみるかというと、スカプラリオです。スカプラリオというのは、マシンガンのような攻撃の道具ではなくて、防御の服です。

では今から、スカプラリオの歴史について、いったいどうやってこれが生まれたのか、またこのスカプラリオについている特権、どのようなお恵みがあるのか、それからその他のいろいろなお恵みの実際の例などについてみてみます。

【スカプラリオの起源とその意味】
ではまず、スカプラリオの起源とその意味についてお話しします。
スカプラリオは、マリアさまから、聖シモン・ストックという方が受けたものです。聖シモン・ストックは、1247年にカルメル会の総長に選ばれました。その時は、カルメル会は非常に難しい時期を迎えていました。なぜかというと、カルメル会の修道院をどこかに創立するためには司教様の許可が必要だったのですけれども、その許可をとるのが非常に難しかった、また、カルメル会の修道士にあるいは修道女になるような志願者があまりいなかったからです。今では、アヴィラの聖テレジア、幼きイエズスの聖テレジアなどカルメル会は有名ですけれども、その当時は成り手がいなくて、そして縮小していました。

ところが、聖シモン・ストックは、決して落胆することなく、カルメル会の危機を乗り越えるために、お祈りを皆に呼びかけて、ずっと祈り続けていました。
そして、1251年7月16日、マリアさまが聖シモン・ストックにお現われになり、茶色の布でできた生地を与えました。マリア様がおっしゃった言葉は次の通りでした。

「我が子よ、このスカプラリオを受け取りなさい。これはわたしが、あなたと、そしてカルメルの息子たちのすべてのために勝ち取った特権の約束です。誰でもこのスカプラリオを着て死ぬ人は、永遠の火から守られるでしょう。つまり地獄に堕ちないでしょう。これは救いのしるしです。危険からの保護です。平和の契約です。そして永遠の約束です。」

そしてこの時のマリア様のご出現があった直後から、カルメル会は、多くの聖なる召命を得て発展して新しい祝福を受けるようになりました。

補足しますと、今皆さんが身につけておられるあるいはこれから身につけようとされる茶色のスカプラリオは 非常に小さな布ですけれども、聖シモン・ストックが受けたスカプラリオは、前の足首から後ろの足首まで垂れ下がるような大きな布で前と後ろに被さるものです。それが聖シモン・ストックに与えられました。その大きな布のスカプラリオのほうは、今でもカルメル会のシスターたちあるいは修道士が着衣されています。この小さな布のほうは、わたしたちが修道者のように長い布を着ることができないので、その代わりに信徒のために特別に作られたものです。

【最初の奇跡】
最初の奇跡は、次のように始まりました。それは、スカプラリオが持っている力を示すために表わされました。
古代の記録によると、聖シモン・ストックがまだ生きていた頃――イギリスに住んでいましたが――イギリスのある貴族のひとりに、カトリックの教えを非常に冒瀆していた人がいました。しかし、彼が死のうとする時に、聖シモン・ストックが彼のもとに行って、それを彼の上に掛けたのです。そのスカプラリオを、聖シモン・ストックのスカプラリオをその死のうとするイギリスの貴族にかけるやいなや、彼は突然改心して、罪を悔やんで、そして聖なる死を遂げました。

その奇跡が起こった後に――もともとカルメル会ではスカプラリオを着るという習慣が無かったにもかかわらず――しかし1281年、カルメル会の正式な修道服の一部としてこれを着けるようになりました。

【公式の承認と土曜日の特権】
皆さんは、この最初の奇跡の話をきいて「これはカルメル会のなかだけの話だけではないか。」と思われたかもしれません。そうではなくて、このスカプラリオがカルメル会のみならず普遍的に世界中に広まったのは、教会が公式に、教皇様が公式に認めたからです。1315年のことでした。

これは、スカプラリオが聖シモン・ストックに与えられてから64年から65年ほど後のことですけれども、将来、ヨハネ二十二世となるべきジャック・ドゥーズ(Jacques Duèze)枢機卿という方が、マリア様からのご出現を受けてこう言われました。マリア様はその時カルメルの修道服を着ておられました。マリア様が、ジャック・ドゥーズ枢機卿に言ったことはこうでした。

「わたしの名前によって、そしてわたしの御子の御名によって、あなたは、わたしのカルメル会に、この特権を与えるでしょう。」
マリアさまは、この枢機卿が将来教皇になるだろうと預言して、教皇になったらこれこれをしなさい、と命令しました。教皇となったら与えなければならない特権とは、こうです。
「“永遠のあの世の世界に彼らが行くその日、つまり死ぬ時に、もしも、彼らが煉獄に行くのであれば、聖寵の母である私が、彼らを、彼らが死んだその最初の土曜日に、そこから聖なる山へ、つまり天国へと、私が連れて行くでしょう。”」と、このようにおっしゃいました。

そして数か月の後に、この枢機卿は本当に教皇に選ばれて、教皇ヨハネ二十二世となりました。そこで、1322年3月3日、勅令(大教書さくらてぃすむうみね)を出して「土曜日の特権」を確認しました。
これは、たった一人の教皇ヨハネ二十二世が出したのみならず、その後二十名以上の教皇様が、その後も続けてこのことを確かである本物であると確認しました。つまり、これは単なる個人的な啓示ではなくて、教皇様たちが認めた特権であるということです。これが「土曜日の特権」です。

ですからまとめてみると、二つの特権がこのスカプラリオにはつけられていることがわかります。
●一つは、聖シモン・ストックにマリア様が直接おっしゃった特権で、これは私たちが永遠の地獄の火から守られるという特権です。
●第二は、ヨハネ二十二世にマリア様がお現われになった第二の特権で、これは私たちが死んだ後の最初の土曜日に煉獄から救われる、解放されるという特権です。

これをきくと、「あれ?スカプラリオというのは何かおまじないのお守りなのかな?」とか、「これをつけていれば、なんでもおもしろおかしいことをしても、なにをしてもいいんだ!」と思われるかもしれません。けれどそういうことではなくて、スカプラリオというのはマリア様の服のことであり、そのマリア様の服を着ることによって、私たちがいつもマリア様に捧げられている、マリア様に一致している、マリア様にぴったりとくっついている、ということを意味するのです。ですから、マリア様に私たちがぴったりとくっついているので、マリア様の服をいつも肌身離さずつけているので、マリア様の特別な保護が与えられるということなのです。魔法のものではありません。

【第一の特権を受けるために必要なもの】
では、私たちは、その特権を受けるためにどうしたらいいでしょうか? 実際的・実践的な結論はなんでしょうか?

まず、地獄の火から免れる、という特権を受けるためには、特にこれという条件はありません。ただ、スカプラリオを教会の儀式に従って正しい意向で受ける、ということです。教会の儀式に従ってというのは、儀式書にある通り、司祭からそれを受け取るということです。

また、正しい意向でというのは…「スカプラリオをつければ、もう地獄の火から守られるからなんでもどんな罪でも犯すことができる」のではなくて…「スカプラリオを、マリア様を敬うために身につけたい」「マリア様のものになりたい」「マリア様を私の元后として、マリア様をお母様として、マリア様の服を身につけたい」というようなマリア様に対する尊敬と愛の意向で受ければ十分だ、ということです。

そしてもう一つ言うならば、「わたしたちが死の時にこのスカプラリオを身につけている」ということが、条件です。それで、地獄の火から守られます。

【第二の特権を受けるために必要な条件】
では、第二の特権の「死んだその次の土曜日に煉獄から解放される」ということについて、そのために必要な条件はなんでしょうか? 三つあります。

●一つは、「いつもスカプラリオを身につけている」ということです。地獄の火からに免れるためには「死んでいるその時にスカプラリオをつけている」ということが条件ですけれども、煉獄から免れる、最初の土曜日に解放されるためには、「いつも身につけている」必要があります。

●また第二の条件は、自分の身分にあった貞潔を守る、ということです。結婚していない人は独身者としての貞潔を、あるいは、結婚している人は結婚している人としての貞潔を守るということです。

●第三の条件は、毎日、聖母の小聖務を唱えるということです。しかしこれは、着衣式を行なう司祭が別のものに変えることができます。そして通常私たち司祭は、「小聖務を唱えなさい」と言う代わりに「ロザリオを一環唱えてください」と別のものに代えるのです。

【その他の4つの留意点】
それから、いくつかの細かいことを申しますと四点あります。

●煉獄から最初の土曜日に解放されるという特権を得るためには、いつもスカプラリオを身につけていなければならないのですが、これは、必ず二十四時間びっしりつけていなければならない、ということではありません。ですからもしも必要であれば、それを取り外すことができます。たとえば、お風呂に入る時に取るのが必要であれば、その時はそれを取ることができます。しかし、夜は着けて寝てください。
また、このスカプラリオは、皆の前で見せびらかす必要はありません。もちろんそうすることもできますけれども、皆に見えるところにつけることもできますけれども、しかし衣服の中に着衣することもできます。

●そして着衣式の時に祝福されたスカプラリオを一度正式に受ければ、その次の新しいスカプラリオを着ける時には、必ずしももう一度新たにスカプラリオへの祝別を受ける必要はありません。もしそれが汚れてしまったとか古くなってしまったら別のものを手に入れて身につければ、最初の祝福が生きていますので、新しく祝福・祝別を願う必要はありません。

●スカプラリオの代用のメダイというのがあります。これは、聖ピオ十世が、特に常夏の国などで布のスカプラリオをいつも身につけているのが難しい信徒たちのために、特別に譲歩したものです。しかし、この特権は、暑い国のみならず全世界に広げられました。それなので、もし必要があれば、そのメダイを身につけてスカプラリオの代用にすることができます。
しかし、聖ピオ十世またこれを確認したベネディクト十五世は、その回勅の中で、「確かにこの特権を与えるけれども、しかしできるならばスカプラリオを着ることを望む。」と付け加えています。ですから、もしも私たちが布のスカプラリオを着ることができるならば、それをしてください。どうしてもそれができない場合に限って、メダイをつけてください。なぜかというと、スカプラリオというのはマリア様の服であるということ、布の方が、よりよくその意味を示すことができるからです。

●また、スカプラリオの着衣式を受けたからといって、このスカプラリオを毎日いつも着ているという義務は生じません。ですから、もしもスカプラリオを身につけていなかったとしても、それは罪にはなりません。ですから、告解において「スカプラリオを身につけていませんでした。」と言う必要はありません。
ただ、スカプラリオについている特権を、私たちが将来受けることができなくなるかもしれません。しかし、それは罪ではなくて、特権がただなくなるというだけです。
また、もしもなんらかの理由で、長い間、あるいは一時の間スカプラリオを身につけていない時があったとしても、そして身につけるようになったとしても、もう一度着衣式を受ける必要はありません。一回受けた着衣式は有効で、それがまた生きてきますので、もしも身につけない時があったとしてもまた身につけはじめるようにしてください。

【スカプラリオの部分贖宥】
また、スカプラリオには贖宥がついています。あるいは現代の用語では、免償と言われているものがついています。部分贖宥、あるいは部分免償がついています。
皆さんもご存知のように、罪には、罪の赦しと、罪の結果受ける罰の赦しがあります。罪については、告解によってその罪は赦されますが、罪を犯したがために、私たちがどうしても受けなければならない罰については、私たちはそれを償わなければなりません。その償いは、いろいろな方法で償うことができますけれども、教会は、免償というものを与えることによって、その償いを帳消しにさせることができます。すべてを帳消しにするのが全贖宥(全免償)と言います。そして、その償いの一部を帳消しにすることを、そのことができるものを、部分贖宥(部分免償)と言われています。
スカプラリオにも、この部分贖宥(部分免償)がついています。どうやったらこれを得ることができるかというと、私たちがもしもいつも常にスカプラリオを着衣しているならば、何度も何度でもいつでもスカプラリオに接吻するか、あるいはスカプラリオのことを思ってマリア様のことを思うならば、私たちは部分贖宥を得ることができます。
たとえば、なにか誘惑を受けた、あるいはなにか十字架がある、辛いことがあるという時には、スカプラリオに接吻する、あるいはもしもそれができない場合には胸に手を置いてスカプラリオがあるところに手を置いて、マリア様のことを考える――「マリア様、助けてください!」――そうすることによって、部分贖宥を受けることができます。簡単です。

【スカプラリオの全贖宥】
全贖宥を受けることができます。全贖宥を受けるためには、いつも私たちがスカプラリオを身につけていて、そして「全贖宥を受けたい」という意向をもって教皇様に祈るだけでその全贖宥を受けることができますが、でもその受ける日が決まっています。
それは二つの種類があって、
●一つは、皆さんが着衣式を受けたその日に全贖宥を受けることができます。
●それからもう一つの種類は、カルメル会の修道会の特別な祝日に全贖宥を受けることができます。それには七つあります。
*聖シモン・ストックの祝日:5月16日、
*カルメルの聖母の日:7月16日
*聖エリアの祝日:7月20日
*幼きイエズスの聖テレジアの日:10月3日
*カルメル会のすべての聖人たちの日:11月14日
*アヴィラの聖テレジアの日:10月15日
*十字架の聖ヨハネの日:11月24日
この七日には、全贖宥を受けることができます。

【スカプラリオの奇跡:1】
では今から、マリア様がなさった何千何万との奇跡をみてみます。霊的な、あるいは物質的な奇跡がありますが、いくつかみてみます。これは、19世紀に起こったことで、イギリスの司教様の話です。ある時、あるおばあさんが非常に病気になって、そしてその司教様が最後の終油の秘跡やその他告解を聴いたり御聖体を授けたりしていました。しかし、この司教様は宣教師でもあったので、そこにそのまま留まることはできませんでした。しかし、このおばあさんのことをとても心にかけて、「もしもなにか必要があったら私を呼びなさい。そして私はあなたのところにすぐ来ますよ。必要なものをすぐ授けにきます。」と言って旅立ちました。

そしてしばらくすると、司教様のもとに手紙が届きました。「司教様、お約束の通り信じて手紙を書きました。もう今、私は死にそうです。」とのことで「死を迎えつつある自分のもとに来て欲しい」という助けの手紙を受け取りました。

そこで、約束を果たすために、司教様は、何日もかけてそのおばあさんのいる家まで旅に出ました。ようやく到達するともう疲れ果てて息も絶え絶えだったのですけれども、おばあさんの家には人気もなく、もぬけの殻でした。どうもおばあさんは「もう司教様はいらっしゃらないかもしれない。あまりにも待ちきれない。」ということで、他の方に霊的な助けを求めに行ってしまったようです。そのことがわかって、司教様が「なんだ、こんなにも何日も何日もかけて一生懸命来たのに、なんの役にも立たなかった。」とがっかりしていると、近くで物音が聞こえるのです。

なんの音かというと、アイルランドの木こりのおじいさんがそこにいて、そのおじいさんが木を切っていたのです。すると司教様は、このアイルランドのおじいさんに言いました。「私はね、ここのおばあさんのために、もう何日も何日もかかってようやく来たのだけれども、このまま家に帰るのももったいないから、あなたが告解しなさい。」と。

木こりのおじいさんは、「司教様、司教様ね、私、告解もしたことないし、告解の仕方も忘れてしまった。ちょっと…あの…準備もできていません。」と、いろいろな言い訳をして「告解をしない。」と言うのです。けれども、司教様は、「それはね、いや、そんなことはないよ。それはこうこうこうしてこうしたらいいよ。」と言います。「それでもできない、できない、できない!」「いや、しろしろしろ!」と問答があったのですけれども、結局、アイルランドの木こりのおじいさんは、司教様の熱心さに根負けして、跪いて告解します。とても善い告解をしました。痛悔をして罪の赦しを受けました。

「じゃあそれでは、とても善い告解をしたので、今度の主日にはまたここに戻ってきて、御聖体を持ってきてあげよう。御聖体拝領をしなさい。」と言って、司教様はその木こりのところから出て、自分の家に帰ろうとしました。すると、数歩歩いたところ歩き始めて間もないうちに、突然バーン!と大きな音がして、なんだ!と思って振り返ってみると、大木がその木こりを押し潰して、木こりは即死してしまっていたのです。その木こりを助け出そうとして木の下から引き出すのですけれども、もう亡くなっていました。その木こりの胸のところを見ると、スカプラリオを身につけていました。

マリア様は、この木こりが成聖の恩寵の状態で死ぬことができるように、御自分の約束を守るよう地獄の火に堕ちないよう守るために、わざわざ司教様を遠いところから何日も歩かせて、準備させて死ぬように、マリア様がここまでされた、ということがわかります。

【スカプラリオの奇跡:2】
カルメル会の修道士あるいは修道女たちが目撃したあるいは体験したものを報告書に書いて本部に送ると、その本部ではいろいろな実例がたくさんアーカイブに記録されるのですけれども、この次の話は、そこからとったものです。私が今から言うのは、あるフランス人の司祭がミサを捧げようとする時の話です。

朝のことです、ある司祭が、きっと慌てて服を着てミサを捧げようとしたのでしょう、気が付いたらスカプラリオを身につけていないことがわかりました。そこで、ちょっと距離があったのですけれども、もう一度自分の部屋に戻って、そしてスカプラリオを身につけて戻りました。なぜかというと「スカプラリオなしには、ミサを捧げたくはない。」と思っていたからです。  

そして、その司祭がミサを捧げていると、いきなり銃を持った若い青年がやって来て、この司祭に向かって弾丸を撃ちつけました。すると、討たれた司祭は倒れると思いきや、なにもなかったかのようにミサをずっと続けていたのです。

すると、この少年が打った弾丸は、的を外れたのでしょうか? そうではなかったのです。ちゃんと司祭のもとに当たっていたのですけれども、それがちょうどスカプラリオに当たっていて、スカプラリオを通過することができずに、そのままそのスカプラリオにひっついたまま、弾丸が止まっていました。

このようなことは、一回のみならず、戦争でスカプラリオが銃の珠を通さずに兵士たちを守ったという話など数かぞえきれないほどあります。これはもちろん物質的物体的な奇跡ですけれども、マリア様が、悪魔からの攻撃、銃弾、弾丸のような攻撃を、スカプラリオによって守ってくださっていることのその目に見える証拠です。

【スカプラリオの奇跡:3】
先ほど、スカプラリオは悪魔からの誘惑を免れるということのしるしだ、と言いましたが、悪魔、悪魔は、スカプラリオのことが大嫌いなんです。
これは、『テペスの尊者・聖フランシスコの生涯』という伝記からとられたものですけれども、テペスの聖フランシスコは、スカプラリオをいつも大切に身につけていました。ある時、悪魔が出てきて、彼にこんなことを言うのです。悪魔は、黄金の鎖を持って来て、彼にこう言いました。

「おい、そんなものよりも、この黄金の鎖を身につけなさい。それは私たちにとって耐えることができない。そんなものなど捨ててしまいなさい。それは、私たちを苦しめるのしか役に立たない。また、それを崇敬してスカプラリオを身につけるようにと皆に宣伝するのを止めなさい。」

ある日の夜、カルメル会の修道会では鞭打ちの苦行の時があって、ある時――スカプラリオを取って鞭打ちをするのですけれども――悪魔が近づいてくるのを見るとスカプラリオをすぐに身につけていました。すると、悪魔はこう叫びました。

「取ってしまえ。脱げ! その服を脱げ! それは、私たちの手から、多くの霊魂たちを失わせる。そのスカプラリオを敬虔に身につけている者は、敬虔に死ぬ。そして、私たちの手から逃れる。」と言いました。

そこで、このテペスの聖フランシスコは、彼らに、悪魔にとってなにが恐ろしいかということを告白させました。それによると、三つのものが悪魔たちを苦しめると言います。「一つは、イエズス様の御名。第二は、マリア様の御名。そして最後には、カルメルのスカプラリオだ。」と悪魔は告白しました。
 

【最後に】
では皆さん、スカプラリオをいつも身につけてください。そしてそれを、その身から離さないでください。