枝の主日の説教

ソース: FSSPX Japan

エルザレム入城

枝の主日の説教

2025年4月13日 大阪 イヴォン・フィルベン神父

枝の主日の説教

親愛なる信者の皆さま、

私たちの主のご死去の後、神殿の幕が「上から下まで二つに」裂けます。これこそがご受難の目的とするものであり、だからこそ、私たちの主は、そのような苦しみを受け入れられたのです。なぜ実際に、神殿に幕があったのでしょうか。それは、神殿の中で、司祭しか入れない聖所と、年に一度大司祭が入る以外は誰も入れない至聖所とを分けるためでした。エルザレムの神殿では、天主は隠されており、近づきがたい状態でした。なぜ天主は隠されていたのでしょうか。原罪以来、人間は天主の敵となったため、天主に近づくことができなかったのです。

しかし、私たちの主のご受難とご死去以来、その幕は裂けています。イエズスは私たちの罪を贖われ、私たちを原罪から解放され、天主に近づけるようにしてくださいました。私たちの主が十字架上で私たちにもたらしてくださった贖いを受け入れるなら、私たちが成聖の恩寵の状態にあれば、天主が近くに来てくださり、私たちは天主の友となるのです。私たちを天主の友とするために、このような苦しみを耐え忍んでくださった私たちの主に感謝し、主がご受難を通して私たちにもたらしてくださる恩寵をありがたく受け取りましょう。

ご受難の日に、御子のそばにたたずんでおられる、御悲しみの聖母である童貞聖マリアと一致して、このことを願い求めましょう。御子が十字架を通して私たちのために獲得してくださるすべての恩寵を、私たちが受け取れるよう、聖母が助けてくださいますように。アーメン。