ティシエ・ド・マルレ司教のためのレクイエム・ミサ(大阪:聖母の汚れなき御心聖堂)

ソース: FSSPX Japan

2024年10月14日、大阪の聖母の汚れなき御心聖堂でワリエ神父によるティシエ・ド・マルレ司教様の追悼ミサが行われた。

ワリエ神父の説教

“Pretiosa in conspectu Domini mors sanctorum ejus.”
「聖徒らの死は主の目に尊い」

親愛なる兄弟の皆さま、

私たちは、ベルナール・ティシエ・ド・マルレ司教様の永遠の安息を祈るために集まっていますから、私たちは永遠にここ地上に留まる運命にはないことを思い起こしましょう。この人生は、私たちにとって、天国の門を開くための試練の期間なのです。

私たちは皆、ティシエ司教様が世界中を広く旅し、聖ピオ十世会の礼拝堂や共同体を訪れて、数え切れないほどの人々に堅振の秘跡を授け、何百人もの神学生を司祭職に叙階したことを、感動をもって思い起こします。

司教様は、聖ピオ十世会の新しい兄弟たちを迎えるために、フラヴィニーの神学校を訪問しようとするところでした。そのとき、致命的な事故が起こったのです。

司教様は、エコンの礼拝堂で朝の祈り(一時課)を捧げておられました。この祈りの中で、教会は 「Pretiosa in conspectu Domini mors sanctorum ejus.」「聖徒の死は主の目に尊い」という祈りを歌います。その後、司教様は共同体の黙想に加わり、その締めくくりは、いつものように、お告げの祈りでした。祈りが終わると、司教様は礼拝堂を出てから階段で転倒したのです。司教様は意識を失い、そのまま回復することはありませんでした。

したがって、司教様の最後の言葉はお告げの祈りだったと言えます。これが最後の言葉になるとは知らずに、司教様は、「めでたし」の言葉「罪人なるわれらのために、今も臨終のときも祈り給え」を口になさったのです。そして、「天主の聖母、われらために祈り給え」という一節に対して、司教様は神学生全員と一緒に「キリストの御約束にわれらを適わし給え」とお答えになりました。言い換えれば、司教様は最後の祈りの中で、聖母に対して、臨終のとき自分のために祈ってくださるよう、「キリストの御約束」、すなわち天国という報いを自分のために得させてくださるようにと祈られたのです。

私たちには、この忠実で勇敢な王たるキリストのしもべが楽園に入ったと考える十分な理由があります。しかし、教会が慎重に要請しているように、私たちは、司教様のために、こう祈り続けます。司教様がまだ煉獄におられるとしても、早く「主人の喜びに入る」ことができますように。アーメン。