「聖ピオ十世教皇の祝日を準備して祝う」 聖ピオ十世教皇が排斥した近代主義

ソース: FSSPX Japan

2025年9月2日 証聖者聖ステファノ王の祝日

トマス 小野田圭志神父説教  北海道(帯広)

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、

今日は、帯広に来てミサを捧げることができて、非常にうれしく思います。特に帯広の方々のためにこのミサをお捧げいたします。

明日は、聖ピオ十世教皇様の祝日です。そこで、聖ピオ十世会の守護の聖人である聖ピオ十世について、一緒に簡単に黙想いたしましょう。

二つポイントがあります。一つは、聖ピオ十世教皇様が排斥した近代主義についてです。宗教というのは真理にかかわることです。真理というのは何かというと、現実を私たちの知性が認識して、現実の通り、まったくその通り認識すると、これを真理だと言います。もしも現実とは違うことを認識してしまったら、これは間違い、誤り、誤謬と言います。そして、私たちは現実の通りに認識して、真実に、真理に到達しなければなりません。そのように知性はできています。もしも、私たちが現実と自分の頭の中で考えていることをごちゃごちゃにしてしまったら、現実なのか私の頭の中の考えなのか分からなくなってしまったら、これは狂気と言います。頭がちょっとおかしい、狂っている。もしも私の思っていることが現実であると思ってしまったら、これこそ狂気の沙汰です。私が思っている通りが現実である、と思い込んでしまって行動する。これは社会の大混乱のもとであります。

宗教は真理にかかわることです。真理をそのまま信じることが、たとえそれが、私たちが目に見えなくても、信じることが信仰です。もしも誤りを信じてしまったら、これは迷信と言います。真理を信じないことは不信仰です。正しい信仰は、真理をあるがままに信じることです。カトリックの信仰はまさに、永遠の真理をそのまま信じることです。真理であるからこそ、それを受け止めることです。

ところが、近代主義はそうではないと言います。信仰というのは、真理を認めることではなくて、感情だと言うんです。私たちの心の中に起こる感情で、思いのままを、それが信じることだと言うんです。それが宗教だと。ですから、宗教と真理とは関係ない、感情だ、だから世の中にはいろいろな宗教があって、それはすべてがそうだ。

カトリックは違います。いや、真理は、現実は一つなので、その本当の宗教を信じるのが、真理の宗教を信じるのが私たちの義務であって、務めであって、それがカトリック教会だ。イエズス・キリストの教えだ。人となった天主の教えだ。天主は私たちをだますこともないし、ご自分が誤ることもない。真理の源、そのご自身が教えた宗教、ご自身が立てたその宗教、それがカトリックだ。私たちは、このカトリックの教えを信じなければならない。

宗教というのは、デパートに行って、あるいはスーパーマーケットに行って、いちごを食べるか、りんごを食べるか、そう選ぶのではなくて、あるがままに現実を受け入れることだと教えています。

ですから、聖ピオ十世は、『パッシェンディ(Pascendi Dominici Gregis)』という回勅の中で、近代主義の教えを排斥しました。宗教というのは感情ではない、信仰というのは感情ではない、客観的な、私たちの外にある現実をそのまま信じることである、と。

第二に聖ピオ十世教皇様が教えたのは、これの論理的な結論です。もしも宗教が真の真理のことであるならば、私たちはそれを認めて外的に、ただ心の中で思うだけでなくて、これを信じるだけでなくて、私たちはそれを外的に行動で表さなければならない。それを告白しなければならない。

そして、私たち人間一人ひとりのみならず、私たちは、人間は社会的な動物として、家族で、家族の中から生まれてきますから、その家族の中でも宗教を、真の宗教を信じなければならない。また、社会というのは、家族が集まってできたものですから、国とか。ですから、そういう社会も国も国家も、本当の真理に従って生きなければならない。イデオロギーや誤謬によって生きるのではなくて、真理によって生きなければならない。何故かというと、もしも私たちが真理に基づかないで生活しようとするならば、なんらかの誤謬によって、おかしなイデオロギーによって社会を作らざるを得なくなるからです。何かしらのアイデアによって、理念によって私たちは社会を形成しているからです。真理によるか、あるいはイデオロギーによるか、真理によるか誤謬によるか、間違いによるか、それによって私たち社会が幸せになるか、あるいは不幸になるかが分かれてしまいます。

聖ピオ十世教皇様は、歴代の教皇様の教えを力強く繰り返しました。個人も家庭も、社会も国家も、真理に従って生きなければならない。イエズス・キリストが真の天主であるということを認めなければならないと教えています。これについては、また別の機会に、一緒に深く黙想いたしましょう。

今日は明日の聖ピオ十世教皇様の祝日をよく祝うために、カトリックのイエズス・キリストが真の真理の宗教であるということを深く理解するお恵みを求めて、聖ピオ十世教皇に取次を求めて、またマリア様に御取次を求めて、御ミサをお捧げいたしましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。