聖寵の運河であるマリア様とレオ十四世教皇

ポンペオのマリア様
2025年5月13日(火曜日)
ファチマの聖母 第一回目の御出現
司教証聖者教会博士聖ロベルト・ベラルミノ
トマス 小野田圭志神父 説教 北海道(小樽)
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
愛する兄弟姉妹の皆様、特に小樽の皆様、
今日初めて小樽に来て、そしてここで聖伝のミサを捧げることができて、心からイエズス様に、またマリア様に感謝します。
特にこの小樽の町は、過去から、開拓の時から伝えられた運河を守ろうとか、この町の昔の伝統を守ろうという、とてもそういう心があるので、カトリック信者の心を、初代から、宣教生活の開拓の時代から守り続けてきた聖伝のミサが、きっと小樽の皆様に、信者の皆様に訴えるものが強くあると思っています。
つい最近、5月8日、新しい教皇様が教皇位に登壇されました。
レオ14世教皇様です。
この教皇様のためにたくさんお祈りいたしましょう。
教皇様はその最初の、教皇として選ばれた時に、イエズス・キリストのことを話されました。復活したイエズス・キリストのことを話されました。「主が『あなたたちに平和あれ』と言った、その同じことを皆さんに伝えたい」とおっしゃって、それから、ロザリオの聖母でも有名な「ポンペオのマリア様」の話をされました。
ポンペオのマリア様は、ロザリオをたくさんお祈りすることによって、多くの奇跡を起こした非常に有名な聖母ですけれども、そのちょうど祝日に教皇となったということを言及されました。
そして、一度めでたしをイタリア語で皆と一緒に唱えられました。
最後には、ラテン語で全贖宥の祝福を昔のやり方に従って与えました。
教皇として最初にローマ以外のところに行った、ローマを出たのは「よきすすめを給う聖母」——よきすすめの聖母の聖地で、聖アウグスチノ修道会の管理しているその聖地に行かれました。
そしてそこで、教皇としてマリア様によいすすめを頂くようにとお祈りをされたとのことです。
なぜ教皇様はレオという名前をとったかというと、教皇様の説明によると、最後のレオ13世は、レオと名前をとった最後の教皇レオ13世は、社会教義について『レールム・ノヴァールム(Rerum Novarum)』——労働者について話されたので、それを真似たいとおっしゃいました。
同じレオ13世教皇はそれと同時に、ロザリオについても、かつてなかったほどの多くの回勅を遺されました。
毎年のようにロザリオについて回勅を書き上げられましたし、またレオ13世教皇は、フリーメーソンも断罪しました。
そして、人類をイエズスの聖心に奉献された教皇でもあります。
この教皇様のためにお祈りいたしましょう。
教皇様はそれと同時に、第二バチカン公会議の路線を続けて、特にフランシスコ教皇様のお好きだったシノドスの教会を、その路線を続けていくとおっしゃいました。
願わくは、シノドスの教会というのが、もしも多くの脇に置かれた人々の声を聴く、今まで無視されていたような人々の声を聴くという教会だったとしたら、聖伝の声——私たちが昔からカトリック教会がやっていたことをそのまま愛し続け、そしてそれをやり続け、それを実践し続けて、そのために命を投げ出しているような私共の声も聴かれることを期待します。
今日は、聖ロベルト・ベラルミノ教会博士、証聖者教会博士の祝日ですが、同時に5月13日は、ファチマのマリア様が最初に現れた日でもあります。
私たちは御復活後、イエズス様が「私たちを天国に導きたい」と「私たちの悲しみは喜びに変わる」とおっしゃって、そして私たちの心を、主が復活されて座しておられる天の方に向けるように向けるようにとイエズス様は招いておられますが、やっぱりマリア様も、ファチマで同じことをおっしゃいました。
ルチアが「あなた様はどこからいらしたのですか?」と訊くと、
『私は天から来ました』
「天国に行くことはできますか?」
『はい、あなたは天国に行くでしょう』
「ヤシンタは?」
『はい、ヤシンタも天国に行くでしょう』
「フラシスコは?」
『フランシスコは、もっとたくさんお祈りしなければなりませんけれども、天国に行くでしょう』
願わくは教皇様が、私たちの究極の目的、カトリック教会が成立されたその目的「天国」ということを強調して教えてくださいますように。
また、ファチマのマリア様にもお祈りいたしましょう。
ファチマでは、マリア様は「ロザリオをたくさんお祈りしなさい」と言われました。「毎日お祈りしなさい」と。「そうすれば平和が来るでしょう。多くの霊魂が救われるでしょう」と。
私たちも、このロザリオの信心をたくさん唱えることによって、教皇様に対する多くの奉仕をすることができます。
まさに、教皇様が望むのはこれに間違いないからです。
マリア様は「聖寵の運河」です。
イエズス様から私たちに御恵みが与えられるためには、マリア様という運河を通らなければなりません。
私たちは、マリア様という運河を大切にしています。
昔から伝えられた、イエズス様が託された運河を大切にしています。
ですから、小樽の方々も一緒にロザリオをたくさん唱えて、マリア様に対する信心、聖寵の運河、すべての御恵みの仲介者であるマリア様に対する信心を特に今日高めて、そしてこのミサを捧げるようにしていきましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。