カトリックの信仰を守るための二つの柱を私たちに与え、キリスト教世界を守った聖ピオ五世教皇

2025年秋田巡礼 聖伝の荘厳ミサ
2025年5月5日 教皇聖ピオ五世
トマス小野田圭志神父 説教
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
神父様、そして巡礼者の皆様、
今日は聖ピオ五世教皇の祝日です。
聖ピオ五世の人生の教皇職の特徴は何かを考察して、そして特にコンクラーベで新しい教皇様を待ち望む私たちが、どのような教皇様を頂くことを望んでいるか、新しい教皇様を得るためにたくさんのお祈りをいたしましょう。
教皇様は、聖ピオ五世はどのような特徴を持っているでしょうか?
一言でいうと、カトリックの信仰を守るための二つの柱を私たちに与えた、そうすることによって、カトリック信仰、そしてキリスト教世界を守った方だということができます。
教皇聖ピオ五世は、1566年から1572年の5月1日に亡くなるまで教皇職に在位しておられました。
そのご遺体は今、聖マリア大聖堂に安置されています。
お墓がそこにあります。
もともとドミニコ会の司祭で、信仰の純粋さを守るために働いておられました。
教皇に登位されてからは、トリエント公会議で決定されたことを全教会に適応するために力を尽くしました。
特に力を尽くしたのが、信仰の純粋さを守るということです。
そのために教皇としてまずなさったことは、トリエント公会議のカテキズム、つまりローマ公教要理を出版して、そして信仰を、カトリック信仰とはこうだ、そして司牧者たちはこのように教えよと指導したことです。
しかしそれだけでは足りませんでした。
信仰を守るためには、いったい何をしなければならなかったでしょうか?
教皇聖ピオ五世がやった、特徴的なことは二つあります。
それは1570年7月14日に発布した大勅令、「クォー・プリームム(Quo primum)」によって、カトリック教会のすべての司祭は、今皆さんが与っているこの聖伝のラテン語のミサを、一つも変えずに行わなければならないと、このミサを列聖したことです。
このミサには、いかなる誤りも信仰に反することもなく、かえってこれが、どれほど多くの聖人たちを生み出していったかを私たちに教えています。
そればかりではありません。
同じ年の10月には、ロザリオをもって、教皇様の指導によって、キリスト教世界をイスラム教の侵略から守り抜きました。
レパントの海戦の大奇跡を起こさせました。
それはロザリオの聖母のお陰でした。
教皇聖ピオ五世は、最後には1572年の死の10日前に主の御受難を非常に黙想することを愛し、マリア様を愛し、御聖体を愛して、ローマの七つのバジリカを歩いて巡礼していたところ、その最後に力尽きて病気になり、そして10日後に亡くなられました。
この聖ピオ五世は、イエズス・キリストにすべてを捧げて、キリスト教世界を守った方でした。
ミサ聖祭とロザリオで、キリスト教世界、カトリック教会を守りました。
まさに教皇の模範でした。
実際に、この後継者である聖ピオ十世教皇様、またルフェーブル大司教様もこの聖ピオ五世に倣って、聖ピオ十世に倣って、ミサ聖祭の大切さ、そして聖母信心の大切さ、そしてローマ精神の大切さ、ローマにどれほど愛着していなければならないかということを訴えました。
秋田のマリア様も同じく言います。
この世で恐ろしい罰があることでしょう。
罪による罰があることでしょう。
そして教会において祭壇が荒らされたり、あるいは多くの人々が、聖職者が召命を打ち捨てるでしょうとも予告しますが、しかし二つの手段を言います。
それはロザリオであり、御子の遺された印、つまり御聖体でした。
では最後に、私たちは、新しい教皇様が私たちにカトリック教会を存続させるために、ますます聖なる者とさせるために、またキリスト教世界を守るために、この世界が平和の内に存続するためにも、ぜひ二つの柱を打ち立ててくださるように、そのような教皇様が与えられるように、ふさわしくない者ではありますけれども、御憐れみによって、そのような教皇様が与えられるようにお祈りいたしましょう。
聖伝のミサを復興させて、これによってカトリック教会の信仰を復興させる教皇様、また、マリア様の汚れなき御心の信心を確立させて、そして世界に平和と、またマリア様の汚れなき御心の凱旋を推進させる教皇様が与えられますように、聖ピオ五世に祈りましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
