「大天使聖ミカエルと私たちの戦い」

ソース: FSSPX Japan

2025年9月29日 大天使聖ミカエル

トマス 小野田圭志神父説教(札幌)

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、

今日は、大天使聖ミカエルの大祝日です。そこで、大天使聖ミカエルについて一緒に黙想しましょう。

【大天使聖ミカエルは私たちに天主を選ぶことを教えている】

大天使聖ミカエルは、私たちにいったい何を教えているでしょうか?

私たちはいったい何をしなければならないのでしょうか?

私たちは、今生きている現実をよく見つめなければなりません。そうすると、一つのことが分かります。今、私たちは非常に重大な選択を迫られている。私たちは選ばなければならない。天主を選ぶか、あるいは天主に逆らうか――このどちらか二つしか、二つに一つしかないということです。

【1:天使と人間が創造された目的】

最初に黙想する第一の点は、私たちがこの地上に生まれてきた創造の目的です。

なんで私たちはここに住んでいるのでしょうか?

ここに生きているのでしょうか?

それは永遠の昔から、壮大なものすごい、素晴らしい天主の計画があったからです。それは、初めもなく終わりもなく、永遠の全能の天主が、三位一体の天主が、永遠の御計画があったからです。その計画は何かというと、それはご自分の栄光を分かち合いたい、ご自分の幸せを分かち合いたいというとてつもない計画でした。どういうことかというと、自分が持っている最高の幸せを、ご自分に似たようなものを創って、そして、ご自分に似たようなものにその幸せを分かち合うということです。そうすることによって、天主はそれをご自分の栄光として、ご自分の喜びとして、そしてそのご自分の持てる全てを、良さを、幸せを寛大に与えることによって、それを喜びとしようと決意なさいました。

他の言葉で言うと、ご自分が、ご自分以外の者を愛して、そしてそのご自分以外の者から愛されるということです。天主の永遠の幸せを受ける者をたくさん創るということでした。全くない無の状態から、終わりのない幸せを楽しむ被造物たちを、無数に創るという計画でした。

天主に似せて創られた存在、それは何かというと二つあります。一つは純粋な霊であって、天主のような天使たちです。そしてもう一つは、純粋な霊ではないのですけれども、肉体を持った、物質から成る、霊から成る人間です。この天使たちも人間も、天主を知り、永遠の真理、創造主、天主を知り、そしてこの主を愛することができる。自由に主を選んで選択して、愛することができるという特別な、天主に似た存在でした。永遠の幸せを受けることができる存在でした。そして、主は天使たちを秩序正しく、無数の天使たちを、階級を作って創りました。無から創造しました。

また、六日間に分けて、天主は、秩序正しく目に見える物質と霊から成る、この今私たちが住んでいる大宇宙を創造しました。天使たちの数がどれほど多いかというのは、人間の全ての数、この地上、この私たちが目に見えることのできることの全てよりも更に多いと言われています。ちょうど、目に見える世界は、天主のその偉大さを表すために、大きさでそれを表すとしたら、目に見えない霊的な世界では、天主の偉大さをその数で表すと言われています。

では、この私たちの住んでいる宇宙はどれほど大きいのでしょうか?

というと、私たちが住んでいる太陽系がありますが、私たちが見ている太陽と月を比べると、地球はものすごい大きなもので、エベレスト山とか、深海、深い海もあり、何億という人々が住んでいるこの大きな地球ですけれども、太陽と比べれば何でもありません。科学者によると、太陽をサッカーボールだとすると、そこから地球というのは、20メートル離れているゴマ粒くらいの大きさだそうです。

でも、この宇宙には、小さな星のように見えるのですけれども、遠くにあるので小さく見えるだけで、このような恒星と言われている星々が、その数も数えきれないほどあり、その大きさも太陽の何千倍、この宇宙の大きさは果てしなく、この全宇宙にある星々も数えきれないほどあるのです。

けれども、天使たちは、それよりも更にもっと多くあります。天使たちと人間の世界は、全く無関係ではありません。天主は一つの目的を持って、天使たちと人間を創りました。天使たちと人間は、同じ天主の永遠の幸せを受ける存在であるからです。一つの家族、一つの共同体を作っています。いったいどんな共同体かというと、この天使たちと人間たちが、共同に助け合って、そして天主の永遠の幸せを分かち合うということです。人間は天使たちから比べると、非常に力も弱い、知性も劣った者ですけれども、同じ兄弟姉妹のように、同じ天主の下に、同じ幸せを、同じ永遠の家督を相続するものと創られました。

それはどうしたら良かったのでしょうか?

天使たちも人間たちも、キリストの神秘によって、その幸せを得ることができると創られました。そのように計画されました。天主がご自分の良さを被造物たちに全て与えたい、分かち合いたい、愛したいと思ったように、そして愛されたいと思ったように、天使たちや人間たちも、自分よりも下のものを助けて、愛して、そしてまた愛されるという神秘を生きるように望まれました。

【2:堕天使ルチフェルの大反乱】

ところが、この天主の素晴らしい愛の御計画、創造の大神秘、救いの大神秘を、ある一位の、一人の非常に優れた最高の天使が「嫌だ」と言ったんです。ルチフェルという名前が付いている天使は「私はこれほど素晴らしいものなのに、天主にこれほど近い存在なのに、これほど最高の存在なのに、主は間違っている。何故そうしなければならないのか。そうすることは屈辱だ。私の考えとは違う。私は従わない!」と叫んだのです。そして反乱を起こしました。そして、天使たちの三分の一を自分の方に味方にして、大反乱を起こしたのですが、その時「待て、誰が天主と等しいものか!」と言った一位の大天使がいます。それが今日、私たちの祝う大天使聖ミカエル。「誰が天主と等しいものがあるか!(ミ・カ・エル:ヘブライ語で)」と叫んだ大天使です。

【3:大天使聖ミカエルの雄叫びは私たちの模範】

第二の点は、この戦いは、ただ天使たちだけの戦いでは済まなかったということです。何故かというと、天主の計画によれば、天使たちの幸せと人間の幸せは、まさにキリストの神秘において、そして同じ至福の共同体、永遠の至福の共同体を作るという御計画にあったので、天主に逆らって反乱を起こしたルチフェルは、確かにミカエルによって地獄に突き落とされましたが、しかしそれだけでは済みませんでした。

「自分よりも劣った人間たちが、天主の幸せを受けるのは妬ましい。なぜ、素晴らしい私が地獄に落ちて苦しんでいるのに、なぜ人間が、天主と同じ幸せを受けることができるのか。これを破壊してやる。許さない。私は天主の計画に反対する。間違っている」という叫びを、地獄から叫び続けるのでした。

そこで大天使聖ミカエルは、

「誰が天主のようか! 天主の御旨は、天主の永遠の智恵は、どのようなものでも正しい。そのご決定は絶対だ。天主はいつも正しい。私はそれに従う。」

そして大天使聖ミカエルは、人間たちをも、そして守護の天使、人間たちに送られた守護の天使たちをも息吹いて、私たちが大天使聖ミカエルと同じ合言葉を言うように招いています。そして、私たちが反乱軍に誘われないように、ルチフェルの側につかないように、いつも天主を選ぶように、天主を愛するようにと私たちを守ってくれています。

今、永遠の壮大な戦いが戦われているところです。これは世の終わりまで続きます。世の始めから、この世が創られた時から始まったこの戦いは、今でも大戦争が行われています。第三次世界大戦よりも壮大な、天主を選ぶか、天主に逆らうかの壮絶な戦いが、今行われています。大天使聖ミカエルはそのために、私たちのために、私たちのそばで守るために送られています。聖なるカトリック教会を守る守護者として、大天使聖ミカエルは立っています。

【4:遷善の決心】

では、最後に遷善の決心を立てましょう。ぜひ、この大天使聖ミカエルのこの祝日に、また、日本は特に、聖フランシスコ・ザベリオによって、大天使聖ミカエルをその守護者として持つ栄誉を受けた国ですから、大天使聖ミカエルにいつも、私たちが守られるようにお祈りいたしましょう。

――大天使聖ミカエルの模範にならう――

私たちはいつも、大天使聖ミカエルに倣って、天主を選ばなければなりません。天主の御摂理、天主の御旨をいつも「はい」と受け入れなければなりません。天主の定めたことはいつも正しい。私たちは「誰が天主に如()く者あるか! (誰が)天主に似た者であるか! 私たちは(天主に)従う!」大天使聖ミカエルにいつも祈りましょう。天主の御旨を愛するように。私ではなく、主の御旨を果たすことができますように。この戦いが世の終わりまで続くということを、記憶いたしましょう。

――教皇レオ十三が作った大天使聖ミカエルへの祈り――

第二に、特に現代、この祈り――大天使聖ミカエルへの助けが必要です。何故かというと、100年前、レオ十三世 ――十四世ではない十三世―― が、ヴィジョンを見たと言われています。「教会が恐ろしい危機を受けるだろう」その時に、どうしてもカトリック教会にとって、真の宗教、真の教会にとって、大天使聖ミカエルへの祈りが必要だということをよく確信しました。深く分かりました。そこでレオ十三世は、聖ミカエル「大天使聖ミカエルへの祈り」を作りました。そしてこの祈りの短いバージョンが、ミサの後に私たちがいつも唱えている祈りです。このミサ、読誦ミサの時には毎日唱えますけれども、もしも皆さんもよろしければ、このお祈りを唱えるようになさってください。

またロザリオの時にも、この祈りを聖ピオ十世会では唱えています。皆さんも、ぜひ、ロザリオの時にこの祈りを付け加えてください。「この戦いにおいて私たちを守り給え」と祈ることです。

――守護の天使――

また、大天使聖ミカエルは、カトリック教会に送られた守護の天使ですけれども、私たち自身にも守護の天使が一人ひとりついています。永遠の昔から、天主の御摂理であってものすごい守護者が、私たちに、私たち一人ひとりに与えられています。この大天使聖ミカエルのみならず、守護の天使にもお祈りいたしましょう。いつも天主を選ぶことができますように。

では、大天使聖ミカエルに祈りつつ、このミサを捧げていきましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。