聖ピオ十世会とは?

聖ピオ十世会とは

聖ピオ十世会、SSPX (the Society of Saint Pius X)とは、1970年11月1日にスイスのフリブール教区においてローマ・カトリック教会の教会法に従って創立されたカトリック教会の修道会の一つです。創立以来、カトリック信者の要請に応える形で、全世界での使徒活動をますます拡大しています。

* 教皇フランシスコは聖ピオ十世会の司祭たちに適法に使徒職を果たす権能をお与えになっています。教皇は書簡「ミゼリコルディア・エト・ミゼラ」で、聖ピオ十世会の司祭たちが世界中ですべての信者のために告白の秘蹟を行う権限を持つと宣言されました。

さらに教皇は聖ピオ十世会の婚姻の秘蹟が有効に執行するように全世界の司教たちに彼らの協力をお求めになられました

聖ピオ十世会の司祭は、ラテン語でカトリック聖伝のミサ(Traditional Latin Mass)を捧げています。ミサの典文(Canon)の中では、教皇フランシスコの名前と当地の教区長の名前(浦和司教区でミサを捧げる時はマリオ山野内司教、東京大司教区ではタルチシオ菊地大司教、大阪大司教区ではトマス・アクィナス前田枢機卿、名古屋司教区ではミカエル松浦司教など)を唱えます。

教皇ベネディクト十六世は自発教書「スンモールム・ポンティフィクム」の中で、全てのカトリック司祭は聖伝のミサを捧げる権利を有していると宣言されました。何故なら、聖伝のミサは一度も廃止されたことがないからです。

「過去の人々にとって神聖だったものは、わたしたちにとっても神聖であり、偉大なものであり続けます。それが突然すべて禁じられることも、さらには有害なものと考えられることもありえません。わたしたちは皆、教会の信仰と祈りの中で成長してきた富を守り、それにふさわしい場を与えなければなりません。」(ベネディクト十六世)

聖ピオ十世会の司祭たちは、伝えられたままの純粋なカトリック教えをそのまま伝えようと全力を尽くしています。カトリック教会が、信じてきた全てのカトリックのドグマと信教(Credo)をそのまま変えずに信じ、信仰宣言しています。また同時にカトリック教会によって排斥された全ての異端に対して反対しています。過去から変わることなく伝えられた正統信仰こそ真理における一致を促進し、分裂を避けさせるものです。

聖ピオ十世会の司祭たちは、カトリック教会がそう信じ続けてきた同じカトリック信仰を信じています。特に御聖体における私たちの主イエズス・キリストの現存を深く信じています。また、カトリック教会以外には霊魂の救いがないと信じます。

教皇庁教理省は「同会の聖職者は、教会法上の制裁から解放されている」(いかなる制裁も受けていない)と認めています。

聖ピオ十世会の司祭は、必要の状況に置かれた信徒たちのために、教会法によって補足された法的身分(裁治権)を有しています。しかし領域的な(司教区)の法的身分(裁治権)も属人的裁治権も有しておりません。ところで、私たちの主イエズス・キリストは霊魂の救いと聖化のためにの通常で主要な手段として秘蹟を制定されました。カトリック教会は、必要とする人々が秘蹟(特に改悛の秘蹟)をいつでも受けることができることを欲しています。何故なら教会の最高の法は霊魂の救い(教会法1752条)だからです。

カトリック教会は、教会法の規定(144条)によって、組織上の当局を通さずに法的身分(裁治権)を補足します。カトリック信者は、いつでも告解を必要とするとき、その判断と助言を信頼することができると思う司祭から改悛の秘蹟を受けることができます。しかもその司祭が通常のやり方で法的身分(裁治権)を有していなくてもそれができます。さらには、しかも教会法(1335条)の言葉によると「いかなる正当な理由でも」信徒がこれを求めるのであれば、聖職停止あるいは破門された司祭であってもこれができます。