聖伝のミサに与る心構え

聖伝のミサに与る時の心構えは?

ミサ聖祭は、個人的な信心業ではなくカトリック教会の公式の礼拝儀式です。ミサ聖祭において最高司祭である私たちの主イエズス・キリストは、ご自身を私たちの罪の償いのいけにえとして聖父に捧げるので、カトリック信者はそれに参与するためにミサ聖祭に参列します。

ミサ聖祭の崇高な犠牲と私たちの主イエズス・キリストの現存への尊敬のため、また、カトリック信仰と礼拝の統一性をあかしするため、ミサ聖祭に与る姿勢にも次のようなものがあります。

(1) 慎み深い服装

男性(子供を除く)は、できるだけ正装で、あるいはきちんとした身なり(少なくとも袖のある服と長ズボンの着用)をします。女性は、少なくとも膝が隠れる(椅子に座った時も)スカート、袖があり胸元を隠す服装、頭にはベールを着用して下さい。体の線を見せるようなぴったりとした服装や、体が透けて見える服、袖が無く肩を顕わにする服、膝が隠れないミニスカート、大胆に切り込みの入ったスカート、ズボンやパンタロン、など慎みのないものはご遠慮下さい。

(2) ミサ聖祭の時の姿勢(病弱の人を除く)

基本的な規則は次の通りです。

1. 歌ミサの時には、聖歌隊は聖歌を歌う間起立します。
(歌ミサとは、 グレゴリオ聖歌などを歌って捧げるミサ聖祭のことです。)
聖歌隊ではなくても、共通の聖歌をうたっている間(キリエ、グロリア、クレド、序唱、サンクトゥス、パテル・ノステルの「セド・リベラ・ノス・ア・マロ」、アニュス・デイなど)には信者は、起立します。ただし司祭が着席すれば、歌をうたっている時でも信者(聖歌隊は除く)は着席できます。司祭が起立する時には起立します。
2. 書簡の朗読の時、説教、奉献文の間は、着席します。
3. 福音の朗読、 クレド、 最後の福音の時、 司祭の入退堂の時には起立します。
4. ミサ典文の間、聖体拝領、最後の祝福を受ける時は、 跪きます。

(3) 御聖体拝領

御聖体拝領は、御聖体のうちにまことにまします私たちの主イエズス・キリストを受けるのですから、ふさわしい準備が必要です。つまり、成聖の状態にあること、良い意向を持って拝領することです。また、できるかぎり拝領前の3時間(現行の法によれば、厳格には1時間ですが、3時間前までの断食が勧められています)は固形物を取らずに、聖体拝領をして下さい。

御聖体拝領の時には、跪き、両手を胸の前で合わせ(合掌し)て、舌の上で直接拝領します。

 

告解はできるの?

はい。ミサ聖祭の前後に告解が出来ます。罪を痛悔して告解をお望みの方は、司祭に申し出て下さい。或いは「告白場」で既に司祭が待機している場合には、そちらで順番に告解をなさって下さい。

司祭がロザリオの祈りを信徒の方々と一緒に唱えているような場合でも、ご遠慮なく司祭に告解を願い出て下さい。

時には痛悔者の数が多くてミサ聖祭の前に終わらない場合には、ミサ聖祭の後になります。皆のための善を優先するために、ミサ聖祭の時間の厳守が告解よりも優先されますので、告解を受けようと思う方はあらかじめ早めにミサの会場にお越し下さい。